UML ユースケース図
今回は UML のユースケース図についてです。
UML は統一モデリング言語という、システムの仕様や設計を図法 (ダイアグラム) で表記する為の記法が統一された言語の総称です。UML にはデータ構造を表すものや処理の流れを表すもの等の13種類のダイアグラムと記法があり、ユースケース図もその中の処理の流れを表す振る舞い図の一種になります。
ユースケース図とは
ユースケース図はシステムへの要求を定義するダイアグラムで、利用者となるユーザー目線での何ができるか、どのような操作が行われるかを記述します。
ユースケース図は下記のようなダイアグラムです。
上記は EC システムで購入者と管理者という2種類のユーザーがどのような操作を行えるか、どのような機能やユースケースを求められるかを表しています。
ユースケースとは利用例のことです。アクターと呼ばれるユーザーがどのようなユースケースを持つかを下記の表記で記述します。
表記 | 要素 | 説明 |
---|---|---|
アクター | システムを利用するユーザー・オブジェクトです。 | |
ユースケース | アクターの利用例を表します。 | |
サブジェクト | 複数のユースケースをまとめた一つのシステムを表します。 | |
パッケージ | サブジェクト内で複数のユースケースをまとめた一つのグループを表します。 |
アクター・ユースケースの関係性
アクターとユースケースの紐付きやユースケース同士の関係性等、アクター及びユースケースの要素間の関係性は下記のように線で結び表します。
表記 | 関係 | 説明 |
---|---|---|
関連 | A と B の何らかの関連を表します。 | |
汎化 | B は A の一種で A を継承しています。 | |
包含 | B は A を包含しています。 | |
拡張 | A は内部に B を追加しています。 |